少女の肢体-1
今でも最貧国の一つに数えられてはいるが、この国も少しづつ近代化してきている。
農村部は今も昔のままだが、一応首都であるこの街には近代的なビルも建つようになり、郊外には大きな工場も建ち始め、それに伴って、先進国からビジネスマンやエンジニアがやってくるようになった。
しかしまあ、こんな国に家族を連れて赴任したいとも思わないだろうし、女房子供の方でも願い下げだろう、いきおい独身者か単身赴任者が多くなる。
そしてこの国では女に困ることはない、何しろ貨幣価値が1/50だから本国で給料を受け取るならばここでは破格の高給取りだ。
しかもこの国は売春を禁じていない、何しろ『男たちのパラダイス』なのだ、女はより取りみどり、欲望の趣くままに女を抱いても懐にはそう響かない。
そしてこの国じゃ『ゴム付けてよ』なんてのたまう女はまずいない、そんなことを要求すれば馴染み客を得ることはできないのだ。
その結果、孤児院にはこの国のデフォルトからはかなり離れた容姿を持つ子供が溢れることになる。
ヨウコの肌は白い。
白人のような白さではないが黄色人種の中でも白い方だ、浅い褐色の肌を持つこの国の少女たちとは明らかに違う。
顔立ちも大きく異なる。
この国の少女たちは概してぱっちりとした大きな眼を持っているが、ヨウコのは切れ長。
この国の少女たちは概して顔の真ん中にでんと座った鼻を持っているが、ヨウコのは小ぶりで、鼻筋もすっと通っている。
この国の少女たちは概して大きな厚い唇を持っているが、ヨウコのは小ぶりで薄め。
そして……。
「ヨウコって名前は珍しいな」
「お父さんは日本人だったらしいよ」
「だろうな、父親の顔は知らないのか?」
「知らない、あたしが生まれる前に日本に帰ったんだって」
「恨んでるか?」
「う〜ん……どうだろう……お母さんはよく泣いてたよ……でもお父さんを悪く言うと叱られた、良い人だったんだ、でも仕方なかったんだって」
まあ、父親が誰なのかもわからない子供は掃いて捨てるほどいるし、ロクデナシの父親に叩かれたりした記憶がないのはまだ幸運だったのかもしれない。
「そうか……母親はどうした?」
「あたしが8歳の時に病気で死んだ」
「それから孤児院に?」
「そう」
孤児院を飛び出した理由は敢えて聞かなかった。
朽ちかけた納屋に寝泊まりし、この歳で身体を売りながら食いつなぐことになってさえ戻ろうとはしていなかったのだから余程嫌だったんだろうな、とは思う。
だが、この娘を1,000Rで買ったのは身の上話を聞くためじゃない。
「キスはNGなんてことはないよな?」
「どうして? もっとエッチなことしようとしてるんじゃないの?」
「たまにいるんだよ、田舎に恋人を残して来たとかなんとか言って、金のために体は売るけどキスだけは嫌だとか言う女が」
「変なの」
「ははは、そう来なくちゃな」
俺はヨウコの小さな唇に自分の唇を重ねて行った。
ヨウコは既に全裸だが俺はまだシャツもズボンも着けたまま、これからしようとしていることが愛情表現なんかではなく、ヨウコの身体を玩具にしようとしているのだとわからせるためだ……そこまで理解できるかどうかは知らないが。
唇を重ねたままベッドに押し倒し、ことさらに貪るように唇を押し付け、ねめつけ、舌を差し入れて行く。
ヨウコはそれを嫌がるようなそぶりは見せなかった、それどころか差し入れた舌に自分の舌を絡めてさえ来た、その動きはぎこちないがヨウコの舌は滑らかで柔らかく、俺の下半身を熱くさせる。
俺は少し先を急ぐことにした、ヨウコがどう反応するのか見たかったのだ……実際、俺のペニスが早くあのきつい膣内にもぐりこませろとせっついて来ているせいもあるが。
俺は唇をヨウコの首筋に這わせ、乳首へと移動させた。
「あ……」
ヨウコから声が漏れる、身体がビクンと反応したのも感じた。
中々感度が高い。
左の乳首を強めに吸い、軽く歯も立てる、同時に左手で右の乳首をつまみ、ひねり上げ、空いた右手で割れ目を捉える。
そこはじんわりと濡れていた……小さいながらも体を売っていたくらいだ、経験はそこそこあるのだろう、しっかり感じる身体になっている。
「あああっ……」
性急に唇を割れ目に移動してクリトリスを舐め上げるとヨウコははっきりとした声を漏らし、身体を反り返らせる、そして割れ目の奥から愛液を溢れさせ始める。
(少し早いかも知れないが、そろそろ行けるだろう)
俺は身体を起こしてズボンとトランクスもかなぐり捨てた、そしてあおむけになったヨウコの頭をベッドのふちから垂らし、唇からのどまでを一直線にすると口元にペニスを突き付けた。
「咥えてくれ」