one-sided love*conviction*-4
――意識していたのは自分だけだった…。
恥ず…。
この恥ずかしさから逃れたくて
兄やんの視線から隠れたくて、側にあったタオルケットを頭から被った。
「だって…ハユがあんまりにも真っ赤なもんだから…可愛くてさ…。」
穏やかな、優しい口調。
でも…
低く、ハスキーがかっている事が
すごい甘いよ…。
「だって、びっくりしたんだもん!」
「ごめんごめん。妹なんだし、別にいいかなって思ってさ…。ヤだった…?」
…妹?
そっか…妹だったんだっけ…アタシ………。
一瞬…、妹だと言われた事が理解出来なかった…。
…理解…したくなかった……。
アタシは…兄やんの………
『妹』
「…そっ、そうだよ兄やん!アタシ、高校生だよ?!立派な乙女の一人ですぅ!」
…泣きそう。
ただ、妹だから。それだけの感情。
「大体、キョーダイなんだから!別にこんなん前からだし、気にする程のモノじゃないよ!」
強がり、してみる。
「…そっか。よかった…。」
ホっとしたような、でも何処か寂しげな兄やんの口元。
「ホラホラ兄やん!乙女の部屋には、男性禁止ですよっっ!出てった出てった!」
…アタシのいくじなし。