one-sided love*conviction*-3
動かない体。
兄やんが
胸元のボタンに
―――手を伸ばす。
「ひぁっっ!!」
思わず出た声に
自分でもビビった。
兄やんが、こっち見て笑ったのは…気のせい?
どっちにしろ、ヤバい……ヤバいヤバいヤバい!!!
このシチュエーション、有り得ない!!
だって…だってだって!!
兄やんが、ボタン閉めてるって…。
顔が赤くなってくのが、自分でも分かる。
「にっ…にぃやぁ…」
かすれた声しか出ない。
ボタンを止める手が………
止まった――――?
「ハユ…。」
最高潮に心臓が高鳴ってる。
「な…何…?」
「風邪引くから、ちゃんと着ろよ…?」
「あ…うん…。」
くっくっく、とあの時みたいな笑い。
目を細めて笑う姿。こっちまでつられてしまう…。
「なっ、何よっっ!!」