第十三章 映見の絶頂-1
第十三章 映見の絶頂
「ああっー・・・いやっ・・・
いやっ・・ああっー・・・」
叫ぶ私が鏡に映っている。
「そらっ・・そらっ・・どうだっ・・・
映見っ・・映見ぃっ・・・」
激しく腰を突き上げる藤本さんの顔が、私の裸体の上で踊っている。
ベッドを離れ、ドアの横の大きな鏡に向かって、立ったままバックから犯されている。
ケダモノのような体位が、羞恥心に火をつける。
「こ、こんなぁ・・・いやっ・・いやっ・・・
ああ・・あああー・・・」
嫌という言葉ほど不条理な快感を運ぶものはない。
私は叫びながら、ふとそう、思った。
「いくっ・・いくっいくっ・・・・
ああ、いくっ・・いくぅっー・・・」
その証拠に、何度も絶頂を迎えていたのだ。
鏡に映る痴態。
ずっと、心に秘めていた藤本さんとのセックス。
これを目の当たりにして、興奮せざるを得ないのは当然のことだろう。
私は心置きなく、官能の叫びをあげていた。
「いやっ・・いやっ・・・いいっ・・いいっ・・・
いやっ・・・いやっ・・いやっ・・・」
矛盾する想いを交錯しながらの叫びを、間断なく続けていく。