第十二章 深夜のスワッピング-2
「フフフ・・・」
かおりさんが思わず漏らす笑い声に、僕も苦笑せざるを得なかった。
映見が、妻が犯されている。
今は見知らぬ男ではない。
藤本さん。
今、セックスしている、かおりさんの御主人だ。
嫉妬と共に、安心感が僕を包む。
連帯感のようなもの。
お互いのパートナーを共有している。
いわゆる、スワッピングである。
二度も射精した後の僕は、幾分、冷静に妻の嬌声を聞いていた。
かおりさんとのセックスの余韻に浸りながら。
『あああああっー・・あぅっー・・・』
だが、間断なく響く映見の叫びは、僕の心の平穏はおろか、嫉妬心を燃え上がらせるのだった。
僕の股間は再び、エレクトし、隆起していった。
「あらぁ・・・?」
かおりさんが、嬉しそうな声をあげる。
「フフフ・・・」
いたずらな目で、僕を見つめる。
「もう一回、する・・・?」
挑発的な問いに僕は、仕返しをしたくなった。
「ねぇ・・・?」
「なに・・・?」
かおりさんは、甘いささやきに油断したのかもしれない。
「前みたいに・・・かおりって・・・
呼び捨てにしても、いい・・・?」
オズオズと尋ねる問いに、余裕の口調で答えている。
「いいわよ・・裕君・・・
あなた・・・御主人様・・・」
その答えを後悔に変えるべく、僕は行動を開始した。
僕の若さを、体力を甘くみた、愛する人を御仕置するために。