続・花ホテル〜first night〜-9
佐々木の左手が杏子の右肩に触れるのを合図に、彼の両手がほぼ同時に杏子の肩口からバスローブを滑らせていった。
衣擦れと共に杏子の肌を滑り落ちていくローブが足元に落下し、そのまま山のように重なる。
完全な造形美と形容できそうな杏子の裸体が佐々木の胸の中に収められたのもほぼ同時であったろう。
「柔らかい、そして熱い・・・・・」
思わず感嘆のため息をついた佐々木は、杏子の言葉を待つことなく、彼女の身体をくるりと回転させていた。
杏子の背中が密着しもたれ掛かる形で佐々木の胸に彼女の重みが直に伝わってきた。
「・・・・三樹さんも、こんなに」
肩越しに佐々木の顔を横目に、後ろ向きの杏子の右手が佐々木のズボンに触れる。
ズボンの下で膨れ上がっていた肉の塊が杏子の指の微かな動きと触れ方によって、佐々木が恥ずかしくなるくらい敏感に反応し小刻みに震えるのが分かる。