続・花ホテル〜first night〜-15
「三樹さん、もう・・・・・」
頭上からの杏子の呟きに、佐々木ははっとして唇を離し頭を上げた。
頭を上げて佐々木を見つめてくる杏子の表情、特に頬の赤みにも瞳の潤みにも佐々木を求める正直な感情がはっきりと浮かび上がっていた。
佐々木にとって、その呟きと表情こそが、
杏子が彼と同じ思いであり彼女にとっての承諾の意思表示に他ならなかった。
佐々木は無言でコクリと頷き、ゆっくりと上体を起こす。
閉じかけていた杏子の両足首を持って再び左右に開かせると、その間に自分自身が入り込んだ。
自ら腰を微妙に動かして屹立した尖端を彼女の茂みに触れさせる。
自分を見上げてくる杏子の視線を視界の外から感じながら、佐々木は一呼吸おいた後、腰を前に進めた。
茂みをかき分けた先の割れ目を押し広げ、佐々木の熱い象徴が杏子の中を突き進む。
「ああああああっっっ!!!」
杏子が今までで一番高い矯声を上げ、
胸元を大きく反らせベットの上でのけ反った。
今までの愛撫の繰り返しにより十分に蜜をたたえていたせいか、杏子の中は圧迫感があるはずの佐々木の象徴を寄せ来る荒波のようにうねりつつ、奥へ奥へと導き飲み込んでいく。
「くうっ・・・・・!!」
佐々木も自分自身が念願の杏子の中に入り、本当の意味で結ばれた衝撃に一瞬うめき声を出して天を仰いでいた。
根元まで飲み込んだ肉の全てを包み込む形で、柔らかい襞の一つ一つが練っとりと絡み付き、これらが杏子の腰の動きにあわせて伸縮を始めたのだ。
その心地よさと締め付けの強弱は、佐々木の予想していたものよりも遥かに強烈であり、
一瞬でも気を抜けば滾っている象徴をも降参させてしまいかねなかった。
1人の男としてここまできた以上、佐々木はここで意地を見せなければと歯を食い縛る。
「ようやく・・・ようやく、あなたと1つになれた・・・・・」
「私も・・・・こうなりたかった」
「杏子さん・・・・・」
見下ろす佐々木と見上げる杏子。
ホテルの女主人とスタッフという関係ではない、身も心も1つに溶け合った男と女がそこにいた――――――――