続・花ホテル〜first night〜-14
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―――――佐々木の手の中にある右乳房は形の見事さだけではなく、肌の滑らかさの下にある表面の柔らかさ、そしてその奥に確固たる弾力さを秘めていた。
佐々木は絶頂の後に眼前で横たわる杏子の脇に手を置き、ベットの上で姿勢をとりながらそう思った。
本当はすぐにでも下腹部で滾りに滾っているものを先程まで佐々木が舌を這わせていた茂みの中に突き入れ、
彼女と1つになり、その肢体のうねりがもたらす快感の波の中に溺れてしまいたかった。
だが眼前で上下する乳房に触れずに済ませることは男としてできない。
佐々木は本能的にそのことを悟っており、
やがて右掌の中で屹立する乳首を口に含んだ。
「ぁああ・・・・・」
ピクリと動いた杏子の反応に、彼女が感じていることを確認するや、
佐々木は口の中の乳首に舌を絡め、軽く歯をたて、更には舌先で転がしていく。
杏子の身体はその度にうち震え、彼女の発した甘いため息と喘ぎはより高くなりながら空気中に吐き出された。
佐々木の口が杏子の左乳房に移動した頃には、杏子の両手が再び佐々木の後頭部に回され、更なる愛撫を煽り立てる。
佐々木の身体が杏子の真上に密着するかどうかの姿勢になっているため、いつしか佐々木の下腹部で爆発寸前の熱が知らず知らずに真下の茂みに擦るように触れてしまっていることも拍車をかけていた。
(甘い乳房、というものか、これが・・・・)
杏子から漂う体臭に、彼女の汗や官能を刺激されたことによる効果が佐々木を文字通り感嘆させていた。
同時に佐々木自身も杏子と1つになることを躊躇う要因が既にないことが分かっていた。
彼の下腹部では滾りに滾った欲望が、眼前の杏子を求めて荒れ狂っていたのだから。