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雪の故郷
【純愛 恋愛小説】

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食事の誘い-1


泣きはらした 朝 鏡を見ると 目は腫れぼったく成り 
メイクを濃くすることで 何とか誤魔化し出社した

暗い顔で席に着き 机に座り俯いていた
何時もの様に皆の机の上に お茶を置き 自分の机で 
パソコンを立ち上げ 画面を見つめ 請求書の束を
机に広げ 一つづつ チェックを繰り返しながら 時折
修の手紙を 思い出し慌てて画面に目を向けていた
そんな姿を 佐藤は自分の席から見つめ 席を立つと
外回りに出かけて行った 夕刻 目の前の電話が鳴り
受話器を取ると 佐藤からだった ボードの行き先を
変えて欲しいと頼みながら 夕飯を誘われ真奈美は 暗い
自分の部屋を思い出し 佐藤の誘いを受けていた

約束の時間に 指定された店に行く 佐藤が先に座り
真奈美を見ると笑顔で手を上げて来た 前に座り食事を始め
仕事の事を話している時突然佐藤が真奈美を見ながら

「何か 辛い事有ったの?」 聞いて来た

「昨日 何故か眠れなくて それで朝 目が凄く腫れぼったかったから
 少しメイク濃くしただけです」 真奈美は笑いながら答えた

佐藤は少し首を傾げたが 何か有ったのか気になってと
呟きながら コーヒーを飲んでいた
その日を境に 時折夕方佐藤が食事に真奈美を誘うように
成って来た 食事の時佐藤は真奈美の個人的な事には
触れず また自分の過去の事を話す事も無く 休みの日の
誘いもする事は無く 只二人食事をするだけで終わっていた


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