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re SEXLIFE
【ハーレム 官能小説】

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前生-1

「いい天気ですね。」
公園のベンチで昼食を食べていた梨紗の隣に修が座る。
「あ…」
来るとは思っていなかった梨紗は少し驚いた表情を浮かべた。修の事が気になり始めた梨紗はドキッとしてしまう。
「今日は中華屋さんじゃないんですか?」
「いつもたいていコンビニで買って車の中なんで。」
「そうなんですね。」
そう言ってパンを齧る修を見ていると何故か落ち着く。もちろんそう言う記憶はない。つい最近まで会った事もなかったから。だがこの懐かしい感じは何なんだろうと梨紗は不思議に思う。
「あの…」
「はい?」
「前にどこかで会った事、ないですよね…?」
「ハハっ、多分ないと思いますよ。」
「ですよねー。ごめんなさい、変な事言って。」
「いえいえ…」
そう答えた修だが、そんな感情を持ってくれている梨紗に喜びを感じた。
「美味そうな玉子焼きですね。」
前の人生で梨紗が作る甘めの玉子焼きが大好きだった。
(もう30年、あの玉子焼きを食べてないのか…)
人生をやり直して31年、それまで何故、今梨紗は何をしてるのだろうと気にしてその時その時の梨紗を確認しなかったのだろうと自分に怒りを感じる。あんなに愛した妻の事を気にもかけなかった自分の薄情さを悔いる修であった。

「あ、良かったら食べます?」
「えっ?い、いいんですか…?」
「はい♪」
「じ、じゃあ…」
「どうぞ♪」
爪楊枝を玉子焼きに刺し、弁当箱を差し出す梨紗。手を伸ばす修の手が若干震えていた。
(梨紗の玉子焼き…)
玉子焼きを取り口に運び、そして口の中に入れて噛んだ瞬間、梨紗と夫婦として生きて来た幸せの全てが修を包み込む。
「ああ、美味しい…」
涙が出そうになった。
「良かった♪主人には甘すぎるって言われるんですけどね♪」
「いや、最高ですよ。ホント美味い。」
「ありがとうございます。ホントは毎日でも作って来てあげたいトコですけど、金井さんに叱られちゃうから♪」
「ハハハ。でもホント、美味いですよ。」
「ありがとうございます。何か料理とか褒められた事ないから嬉しいなぁ。主人とかうんともすんとも言わないから美味しいのか不味いのか分からなくて。不味いなら不味いって言ってくれた方がむしろ嬉しいんですけどね。」
少し寂しそうな顔をした梨紗に胸をキュンとさせる。
(俺ならそんな寂しい思いさせねーのに!何だその旦那は!はっ倒してやりてーわ!)
修は梨紗の旦那に対してイライラしてしまう。


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