第五章 惨劇-3
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『あっ・・・あっー・・あっあっあっ・・・』
同じように便器に座る男と、向き合うように交わっている。
『あっ・・ああああ・・・』
抱きしめられた男の背中に腕を廻し、爪をたてながら切ない声を絞り出している。
『いいっ・・・いいっ・・あっ・・・いやぁっ』
矛盾した言葉が、入り混じる官能と罪悪感を表している。
(わ、わたし・・・・)
セックスしている。
そそり立つペニスを受け入れた瞬間、イナズマが身体を貫いていった。
(ふ、藤本さんっ・・・。)
初めて交わった、夫以外の男の顔が自然と浮かんだ。
『へへへへっー・・・』
間近でニヤつく茶髪の顔に重ねたまま、背中に廻した腕にギュッと力をこめるのだった。
『あっ・・いやっ・・・あっ・・・』
(す、凄いっ・・・・。)
こみ上げる快感は、あの時以上に思える。
『どうだい、俺のは?結構、でかいだろ?』
女の反応が、男の征服感を刺激する。