第四章 むなしい抵抗-6
「あっあっ・・・・」
引きつるような快感が走る。
(祐君・・・)
一瞬、浮かんだ夫の顔が、理性とともに霞んでいく。
「ああああっ・・あっ・・・」
無意識に抱き寄せた男の顔に、唇を重ねる。
「あぅ・・・むぅ・・んん・・・」
二人の舌が絡みあい、互いの唾液を飲み干している。
チラリと見た鏡に、二人の姿が映っている。
(ああ・・まるで・・・)
抱き合う二人は、恋人同士のように見える。
(わたし・・ひどい・・・)
後ろめたさをかき消すように映見は目を閉じた。
「んふぅ・・ん・・・・」
長いまつげを揺らしながら、シンナーとザーメンの生臭い唾液を味わっている。
「す、すげぇ・・・」
女の変わりように、ロンゲの男が思わず声を出した。
射精したばかりだというのに、ペニスがムクムクと隆起していく。
「あふぅ・・んん・・・」
「むふぅ・・んん・・・」
重なる息が次第に荒くなっている。
二人の熱気が密室に充満していく。
恐怖のレイプは淫らな饗宴へと変わり、激しさと興奮の渦に巻き込まれていくのだった。