第三章 蘇る味-5
「んぐぅっ・・・」
再び太いコックをねじ込まされると、口中に広がる生臭い味が映見から力を奪うのだった。
「んふっ・・・んふっ・・・んふっ・・んふっ」
無意識に唇を滑らせ、リズムを刻んでいく。
「んっんっんっ・・・んっんっ・・
んっんっんっ・・・」
(あぁ・・あぁ・・・)
不条理さを感じながらも、映見は動きを止めることはできなかった。
(おい・・しぃ・・・)
あきらめるように目を閉じた映見は自分に言い聞かせるように、心につぶやいた。
(おいしぃ・・・おいしいのぉ・・・)
長い睫に滲んだ涙が、かすかに光っている。
(わたし・・いやらしぃ・・・)
最初はあれほど怯え、嫌がっていた男達に屈辱的な愛撫を奉仕している。
不条理な興奮に酔いしれながら、映見は堕ちていく快感をむさぼっていく。
跪く股間から愛液がしたたり、太ももを伝っている。
交互に唇を奪われながら、シンナー臭いの男達の唾液を何度も飲み干した。
ヴァギナを蹂躙され、潮を吹くまでにエクスタシーを感じてしまったのだ。
何時しか抵抗する気持ちも失せ、命ぜられるままに差し出されたコックを咥えた。
そう、あの時のように。
(藤本さん・・・)
夫と違う男の顔を浮かべる映見は、自分の淫乱さを認めるしかなかった。
初めてのスワッピングプレイは、純真だった映見を未知の世界へと引き込み、隠微な快感を植えつけてしまったのだ。
あの日以来、夫の裕太からもしきりに誘われている。
堕ちていく怖さに怯え、拒み続けていた気持ちも今は崩れていた。