第二十一章 目覚め-6
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「ああっ・・・はぁっ・・・
はぁっはぁっはぁっ・・・」
めくるめく快感の中でケダモノの本能が、植え付けられていく。
「もっと言ってごらん。
お前の旦那様に聞かせてあげるんだ・・・」
命じられるままに、言葉をなぞっていく。
「ああ・・・あなた・・・裕君、見て・・・
私、こんなに・・・・」
夫には、私が自分の意志で話しているように聞こえるだろう。
いや、実際そうだったのかもしれない。
耳元で囁かれる言葉は全て私の望むものだった気がするんです。
こみ上げてくる。
不条理な官能が。
「か、感じる・・・感じるのぉ・・
いいっ・・・凄く、いいのぉ・・・」
婬靡な声を出せば出すほど、切ない想いが駆けめぐる。
夫を裏切る行為が、私の理性を粉々に砕いていくんです。
「いい子だ・・映見・・いい子だよぉ・・・」
熱い褒め言葉が心に染み込んでくる。
子供のように胸がときめいてしまう。
「あふぅ・・んん・・・う、嬉しい・・・」
「そうだ・・・愛してるよ、映見。
僕を好きだって言ってごらん・・・」
「あふぅ・・・んんっ・・・
好きっ・・・好きぃ・・・」
私は夢遊病者のように言葉を返していた。
頭はもう真っ白。
操られるまま欲望を貪っていく。
(な、なんて・・・)
いやらしいの、私。
「もっと、もっと・・・してぇ・・・」
熱い息でオネダリしている。
「セックス、気持いいっ・・・気持いいのぉ」