第十九章 挿入-7
「い、いやぁ・・・」
でも・・・男の身体はビクともしない。
少し動いただけで、入るのに。
「ひ、ひど・・い・・・」
私の気持、分っているくせに。
泣きそうに言う私を意地悪く見つめている。
「自分から・・・」
言葉を繰り返していく。
「自分から、入れるんですよ・・・」
何度も執拗に。
「旦那様の見ている前で、ね・・・」
(え・・・み・・・)
視線を感じた。
「ああっ・・ゆ、裕君・・・」
夫が見ている。
「あんっ・・あんっ・・・あんっあんっ・・・」
激しくかおりさんを責め立てながらも、視線は私の方を向いていた。
「ああ・・あっ・・・」
コックを握る指に力を込める。
「あうっ・・・」
熱い先端が食い込む。
「あああっ・・あはぁ・・・」
その瞬間、何かが弾けたんです。
無意識に引き寄せていたんです。
男のペニスを。
「あっ・・ああ・・・あっ・・・・」
(は、入って・・・)
強烈な刺激に、私は自分の股間に視線を向けた。
「あああっ・・・あああ・・あああ・・・」
入っている。
赤黒い影が、私の中に飲み込まれていく。
「え、映見ぃ・・・」
夫の声に顔を上げた。
「ああっ・・裕君っ・・・
ああっ・・・い、い・・や・・・」
絡ませた視線に、私の羞恥心が一気に噴出していくのが解った。