第十九章 挿入-4
私の右手を誘導すると、熱いコックを握らせた。
「ああ・・・す・・ごい・・・」
私は思わず声を漏らしてしまった。
ドクンドクンと脈打っている。
口の中に粘つくザーメンが、コックの味を思い出させる。
「さっきまで咥えてくれたものだよ・・・」
(こ、この人・・・?)
少し感じが違う。
「ああ・・はあぁっ・・・」
興奮が高まってくる。
「君の旦那様の前で・・ね・・・」
「ああっ・・・い、いやぁ・・・」
煽るように言葉を使ってくるんです。
(ど、どうして・・・?)
「恥かしがる事はない・・・」
指に握らせたまま股間に押し付けてくる。
この人、こういう事に慣れているのに違いないわ。
私の心を揺さぶりながら巧みに誘導していく。
後から考えると、私の躊躇した表情を読み取っていたみたい。
優しい言葉だけじゃない方が効果的なのを知っているんです。
きっと、そう。
だって、私。
少しずつ、迷いも怖さも薄れていったんです。
私の身体は火照り、何かを求め始めていた。