第十九章 挿入-10
「はあぁっ・・ああ・・・」
繋がった実感が、官能と共に押し寄せてくる。
「あんっ・・・はぁっ・・はぁっ・・・」
動きに合わせ、荒い息が漏れていく。
「はうっ・・・あっ・・あっ・・はぁっ・・・」
徐々にリズムを刻み出している。
「映見さん・・・」
男の声が遠ざかっていく。
「貴方は今、僕のものになったんだ・・・」
(あああ・・す、すごい・・・)
「自分から入れたんですよ、映見さん・・・」
「あああ・・・あぁ・・
はぁっはぁっ・・はぁっ・・・」
頭が白くなっていく。
何もかもが飲み込まれていく。
「あああ・・・わ、わた・・し・・・」
霞む目で私、その姿を探していた。
「ゆ、裕君・・・ああ・・ああああ・・・」
夫の名を呼びながら私、藤本さんの背中を強く抱きしめていた。