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安倍川貴菜子の日常
【コメディ 恋愛小説】

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安倍川貴菜子の日常(3)-7

「でも、神野くんってお爺さんに大事にされてるんだね」
「その方向性が正しいとは言えないけどな」
苦笑いする護に貴菜子は両手で握り拳を作り力強く「そんな事ないよ!」と言うと無意識のうちに護の顔に自分の顔を近付け詰め寄ったのだった。
突然の貴菜子の行動に護が驚いた事で貴菜子もまた自分の無意識の行動に驚き顔を朱に染めるとさっと身体を引いた。
「ご、ごめんね…」
「いや、大丈夫だから」
自分で言っといて何が大丈夫なのかわからない護だったが、あまり女性に免疫のない護は急に貴菜子に顔を近付けられた事によって不覚にも貴菜子を女性として意識してしまった。
そして、貴菜子に顔を近付けられたのと同時に感じられたシャンプーと思われる仄かな香りにドキッとさせられ、それを貴菜子に悟られまいとするのに内心では必死になる護なのだった。


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