女らしく【13】『潜入と調査と後編』-9
「ほんとに…女泣かせなんだから…」
「遊びに来るよ…友達だろ?」
「うん、またね!大和君とお幸せに♪」
泣きながら笑う夢に背を向けて聖キリエ女学校を去った。
「ありがとう…夢…」
オレの目からも涙が零れた。
「ただいま…大和」
「お帰り…マコト、女学校はどうだった?」
「まず…疲れた…ちょっと詩乃恐怖症になったかも…それと…」
そっと大和の手を握る。心が休まる、そんな暖かさを持つ手だ…
「心細かった…こんなに大和と離れて過ごしたことなんてなかったから…」
実習とはいえ、やはりオレは大和がいないとダメみたいだ…
「俺もなんか落ち着かない気分だった…マコトがいないとどうも調子狂うっていうか…」
大和もオレのこと考えてくれてたのか…
「早く帰ろう!腹も減ったし、みんな待ってる♪」
「ああ…帰ったら米が食いたいな♪あそこパンばっかだったからな!」
こんな他愛もない会話も久しぶりだ…
女学校での生活も新鮮だったが、やっぱりオレの居場所は大和の隣りしかないようだ♪
「大和…会いたかったよ…」
続く…