第十六章 獣の味-7
「あああ、いく・・い、いくぅ・・・」
口の中でビクンビクンと震えている。
時折生臭い味が染み出してくる。
私、飲んじゃったんです。
(美味しい・・・)
ケダモノになった心が貪欲に求めていく。
「い、いくよ・・・映見さ・・ん・・・」
「あはぁっ・・はぁっはぁっ・・あはぁ・・・」
私は唇を離すと大きく息を吐いた。
そして無意識に叫んでいたんです。
「出してっ・・・
欲しいっ・・飲ませてぇ・・・」
膨張する太いコックをなぞるようにしごいた。
そして、一気に弾けたんです。
「うっ・・・」
熱い液体が頬に掛かった。
「おあああああっー・・・」
藤本さんが凄い力で私の髪を鷲づかみしてくる。
「あああっ・・・・」
私は夢中で大きく口を開けると、赤黒い塊を頬張った。
(あつぅ・・・い・・・)
粘ついた感触が喉の奥に入ってくる。
(ま、まだ・・・)
ほとばしる液体は尽きる事なく私の口を満たしていく。
ゴクリ。
飲み干した感触は吐きそうな位、苦しかった。
(でも、でも・・・)
ゴクゴクと喉が鳴る。
私、飲みつづけたんです。