第十六章 獣の味-6
(だって、嬉しいんですもの・・・)
「ああああっー・・・」
感じてくれている。
喜びが全身を覆う。
(美味しい・・・なんて、美味しいの・・・)
下品な行為と軽蔑していたのに。
「ああああっ・・い、いくぅ・・・」
大きな声に視線を向けると、裕君が叫んでいた。
「出してっ・・・飲ませてぇ・・・」
かおりさんが甘えた声を出している。
コックを握る右手が激しく動いている。
「あああっー・・・」
夫が大きく背中を反らすと同時に、ペニスから白い液体が噴出した。
「ああ、凄い・・・こんなにぃ・・・」
一度射精した後だというのに、裕君のペニスからは再び大量のザーメンが流れ出していた。
「あふぅ・・・んんん・・
んみゅう・・・んぐぅ」
かおりさんが美味しそうに、本当に美味しそうに飲み込んでいく。
「あああ・・・」
(裕君・・・・)
私は切ない声を漏らして見つめていた。
心の底から羨ましいと感じたんです。
「んぐぅ・・・んんんっ・・・」
「お、おああああっ・・・」
私は藤本さんのコックを頬張ると喉の奥まで飲み込んだ。
「んふっんふっ・・・
んぐっ・・んっんっ・・んぐぐぅ」
(わたしも・・・・私も、飲みたい・・・)
欲望が駆り立てる。
「ああっ・・・ああっ・・も、もう・・・」
搾り出すような声が聞こえる。
(ああ・・・欲しい・・・)