第十六章 獣の味-5
(どうか・・・)
気持ちよくなって欲しい。
それだけを願って、咥えていた。
「おおお・・・い、いい・・おおおお・・・」
気持ちよさそうな声が聞こえる。
愛おしさが込み上げてくる。
薄目を開けて、藤本さんを見た。
「あふぅ・・嬉しい・・・」
舌でカリ首をなぞる。
「おああああ・・・・」
藤本さんの両手に力が入っていく。
「もっと・・もっと感じて・・・」
熱い吐息を吹きかけながら愛撫を続けていく。
「あああっ・・ああっ・・あああっ・・・」
快感が走る。
まるで、私の方が男を犯しているみたい。
「いいよっ・・凄くいい・・・いいっ・・・」
私を見つめながら必死に声を絞り出している。
「イキそうだ・・・ああ・・おおおお・・・」
「あむぅ・・・んぐっ・・んんんっー・・・」
喉の奥まで一気に飲み込む。
もう全然、苦しくない。
「おおおっ・・・おおおおおー・・・」
「んふっ・・んふっ・・・
んふっ・・んふっ・・・」
激しく顔を上下させていく。
「ああっ・・ああっ・・・
あっあっあっ・・・」
「んっんっんっ・・・
んっんっ・・んっんっんっ」
夢中でリズムを刻んでいた。