第十二章 反逆-6
「んぐぅっ・・・」
懺悔の想いを熱い舌が絡め取っていく。
「いいの・・・」
唇を合わせたまま女は囁いた。
「スワッピング、なんですもの・・・」
(スワッピング・・・?)
「んふぅ・・・んんん・・・」
舌が踊る。
甘い匂いと生臭い味が混じっている。
「あなたも・・奥様も・・・」
キスと言葉が途切れ途切れに続いていく。
「交換したの・・・私達、夫婦と・・・」
その意味を理解する前に僕の両腕は女を強く抱きしめていた。
(分からない・・・何も、分からない)
妻が僕以外の男と。
それは望んでいた筈なのに。
言いようのない悲しみと切なさがこみ上げてくる。
気が狂いそうだった。
夢中で求めていく。
「ああ、あふぅ・・・んぐぅ・・・」
貪るように唇を奪う。
「ああ・・嬉しいっ・・・」
女の爪が肩に食い込む。
「好きよ、あなた・・・」
熱い声が耳元に響いた。
(映見ぃ・・・)
女を抱きしめながら、僕の目は無意識に妻の姿を探していた。