第十二章 反逆-5
(そう、僕が・・・)
この人に夢中にならなければ。
「どう、愛する奥様の姿を見て・・・?」
イタズラな目で僕を見る。
「びっくり・・・した?」
唇が濡れて光っている。
僕のザーメンを飲み干してくれた口だ。
(あんなに感じたのは初めてだった・・・)
僕は素直にそう思った。
イク瞬間、映見の顔が見えた。
可哀相に瞳から涙を流していた。
(だけど・・・)
そう、僕はどうする事も出来なかったんだ。
大量のザーメンを放出しながら僕は空を飛んでいた。
叫んでいた。
あれ程の快感を味わったのは生まれて初めてだった。
映見とのセックスでも記憶が無い。
見知らぬ女の愛撫に感じてしまったんだ。
「僕は・・僕は・・・」
妻を裏切ったんだ。