第十一章 裏切り-21
「あはぁ・・す、凄い・・・
嬉しいよ・・・奥さん」
男は唇を放すと満足そうに囁いてくれた。
私達はキスの余韻の中で、と頬を触れあいながら互いの息の熱さを感じていた。
「あふぅ・・・んっ・・ふぅ・・ん・・・」
求め合うまま小さなキスをくり返していく。
「好きだ・・・・奥さん・・・」
男の囁きが嬉しい。
「嬉しい・・・私も・・・」
自分の口から信じられない言葉が漏れる。
(ああ・・こ、こんな・・・)
私は感動していた。
今まで生きてきた、「全ての自分」から解き放たれたような気がしたんです。
喜びが体中に広がっていく。
裕君の視線を感じる。
膨れ上がる感情が更に私をかきたてていく。
「ねぇ・・・」
おずおずと私は言った。
握り締めた指先に力を込めて。
「えっ・・・?」
意外そうな表情が嬉しかった。
笑みを浮かべた私は、弾んだ声でもう一度囁いた。
「してあげる・・・ううん、しいたの・・・
フェラチオ・・・」
その瞬間、指の中でペニスが大きく反り返るのを感じた。