第十一章 裏切り-10
視線を男の人の股間に向けた。
ヌラヌラと光っている。
カリ首に深い影を作り反り返っている。
裕君のものとは全然違う。
太くてそう、逞しく感じる。
ためらいながらも、ジッと見つめていたんです。
ゴクリと喉が鳴る。
おずおずと右手を伸ばした。
(あつ・・い・・・)
何という事かしら・・・。
私、ペニスを握っている。
(す、凄い・・・わた・・し・・・)
心臓が早鐘のように激しく鼓動を早めていく。
「おお・・・・」
耳元でうめく声が聞こえた。
「キャッ・・・・。」
反射的に放そうとした指を男の手が押える。
「そのまま・・・」
低い声が響く。
「どうか、そのまままで・・・」
私は顔も上げる事が出来なかった。
ジッとペニスを見つめていた。