第九章 予期せぬ出来事-2
「可哀相に・・・」
優しい声が耳元で囁いている。
裕君は私が咳き込んでいる間、ずっと背中を撫でてくれていたみたい。
私は嬉しくて、その腕にもたれるように身体を預けたの。
暖かい腕が巻き付くように肩を抱いてくれている。
「ホッー・・・」
私は大きなため息をついた。
するともう一方の手が伸び、髪を撫でてくれる。
(気持ち・・いい・・・)
私は暫く、この優しい愛撫を受け止めていた。
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