第二章 久しぶりのデート(画像付)-3
「ち、ちょっと・・・裕君っ・・・」
「大丈夫だよ」
不安気にふりかえる映見の身体を押すようにして、僕は前に進んだ。
「こちらの部屋でございます・・・
ブザーを押して頂ければオーダーに伺いますが・・・」
「ああ・・・
ここで頼むよ、ホットを二つ・・・」
「かしこまりました」
部屋の中は薄暗かった。
音楽は廊下で聴いたよりも音量が幾分小さく感じた。
暗くてよく見えないけど部屋はパーティションで囲われているみたいだ。
両サイドには黒いカーテンがかかっていた。
映見の肩を抱いて大ぶりのソファーに座った。
僕は周囲を見回しながら言った。
「へぇー・・・こんなになってるんだ、
意外と広いな」
「意外とって・・・?」
キッと、睨みつける大きな目に僕は両手を合わせて頭を下げた。
「ごめんっ・・・・
騙すつもりはなかったんだ・・・」
「ここって・・・ひょっとすると?」