第一章 僕の独り言-1
「スワッピング入門」
第一部 初めてのスワッピング
第一章 僕の独り言
「ねぇ、ちょっとぉ・・・」
映見がトゲのある声で囁いた。
「うん・・・?」
僕は気の無い返事をして雑誌の記事を追っていた。
「もうっ・・・裕君・・・裕君ったら・・・」
その声がヒステリックさを増してきたところで僕は顔を上げた。
「もぅ・・・」
眉をひそめて大きな瞳が睨んでいる。
妻が怒った時にみせるいつもの表情だ。
広目のオデコが、ほんのり赤く染まっている。