第一章 僕の独り言-2
うっすら滲んだ涙がキラキラと瞳を輝かせていた。
一瞬、綺麗だなと思った。
見飽きた顔だけど、やはり美人だと嬉しく感じたんだ。
今年の夏で結婚二年目になる。
世間では、まだ新婚気分が抜けずアツアツで羨ましいと冷やかされる時期である。
尤も、大学一年の頃から付き合ってきた僕達はもうかれこれ7年が経過している。
お互いに初恋のようなものだった。
彼女はヴァージンだったし。
僕にしろ、その頃まで経験は殆ど無くて高校時代に友人と共にパーティーのどさくさで派手な女の子相手に童貞を失ったという程度だけど。