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「朝日楼」と言う館の娼婦たち
【その他 官能小説】

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朝日楼という建物-3

男が部屋で待っていると、指名された女は入ってきた。
「お客さん、お待たせしました」
館では帳場で女を指名して、部屋で待つこともできる。

「お姉さん、僕を憶えていますか?」
「えっと、貴方はどなた?」
「僕ですよ、僕……あのときよく教えて貰いました、お姉さんが僕の上に……」
「そうだったかしら?」
女はそういう手解きを何人かの若者にしていたときがある。
じっとその美しい青年の顔を見て女は思い出した。

「あっ……あの時の坊やね、姉さん、思い出したわ」
「思い出してくれて嬉しいです、僕は逢いに来ました」
「嬉しい!」
女の目からは熱い涙が溢れて頬を濡らしていた。

「なんで、あたしなんかに、又きてくれたの?」
「あの時が、僕、女の人を知って、あなたを好きになりました、でも」
「ありがとう、でも…….なに?」
「あれから勉強が忙しくなり、色々とありましたから」
「そうなの……それから女の人とは?」

女は少年が立派になっていたので嬉しかった。
彼に自分の身体で女と言うものを教えたことが蘇っていた。

「はい、あれから数人の女性に相手をして貰いましたが、お姉さんほどには……」
「あたしとのことが忘れられないのね」
「はい」
「では、今日は時間を気にしないで、あたしを好きなようにして良いわ」
「ありがとうございます」

女の狭い部屋には、鏡台と小さな机、そして夜具が置いてある。
「名前はなんて言うの?」
「僕は慎二と言います、お姉さんは、あやめでしたよね」
「よく憶えていてくれて嬉しいわ、さあ脱いで、しゃぶってあげる、慎二さん」
「はい」

太く反り返っている慎二のペニスをあやめはしゃぶり始めた。
あの頃よりも、彼のペニスは太く逞しくなっていた。
膨張したペニスはあやめの口で広がっていき、苦しくなってくる。
「慎二君のおちんちん、前よりも立派になっているわ」
「そうですか」
「他の女の人にしゃぶられたことある?」
「はい、ありますけど、あやめさんほどには……」
「そう、嬉しいわ」
「キスしても良いですか?」
「もちろんよ……」

あやめは自分から慎二に抱きつき、唇を重ねた。
慎二は舌をあやめの舌に絡ませて吸っていた。
あやめは、仕事として男に身体を売っているが、その日は違っていた。
自分を慕ってきてくれるこの若者が好きになっていた。


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