第七十五章 後悔と絶望-3
(俺は死んだが、呪いは残るぞ・・・。
ルナ、お前はもう男の精気無しでは生きられないのだ。
ディオンの髪を見ろ・・・。
お前と交わる男は強烈に精気を取られるのだ。
お前の父のようにな・・・。
俺が生きていればディオンを生かす方法もあったのにな、ウハハハハ・・・。
お前にかけられた呪いは決して消えはしない・・・。
国中の男どもと交わらぬ限りはな。
死んだマチルダが羨ましいだろう・・・?
ウハハ、ワハハハハ)
アズートの怨念は、まもなく消えていった。
「ルナッ・・・。」
「ディオンッ・・・。」
暗闇の教会の中で二人は震えながら、いつまでも抱き合うのであった。