第七十三章 ルナの生気-2
「ああああ・・うううー・・・」
不条理な官能がせり上がってくる。
何という事をしてしまったのだろう。
幼い頃から可愛がり実の息子のように思っていたディオンと、今こうして繋がっている。
「ああああっ・・ああっー・・・」
振りほどこうにも、逞しく成長したディオンの身体は重く動かせなかった。
更に身体に食い込むコックの快感が痺れさせる。
「こ、こんな・・事って・・・あんっ・・・
ああああっ・・ああー・・・」
無意識に感じて昇ってしまう。
娘の恋人と交わっている事実が、マチルダの心に不条理な官能をよぶ。
「ああああっ・・い、いくぅー・・・」
マチルダはそう叫ぶと、ディオンのペニスを体内から吐き出してしまった。
マチルダは暫らく動けなかった。
惨めな快感が身体中を覆っている。
(ど、どうしたというの・・・?
ル、ルナに何て言えばいいの・・・)
「あ、ふ・・んんん・・・ああーん」
うつ伏せに涙ぐむマチルダの耳に透通る声が聞こえてきた。
ルナの声であった。