第七十二章 性奴隷ルナ3-8
「・・・ぁ・・・」
言葉にならない叫びが、ルナから漏れる。
何もわからなかった。
心が灰色に染まっていく。
邪悪な魂が、身体を駆け登ってくる。
「ひい・・ひいいいー・・・」
火傷するかと思う程の熱い塊がルナの身体を蹂躙する。
心を引き千切っていく。
「これで・・おおおお、これで・・・。
お前は悪魔になる、ルナァ・・・。
お前はワシのものじゃあー」
「ああ、ひいいいー・・・あああー・・・
うわあ、くっ・・うぅわあああー」
激しい風が教会の中を吹き荒れる。
アズートの身体が見る見る内に大トカゲの姿に変身していく。
邪悪な生気を解き放ち悪魔の正体を見せる。
尻尾から無数の蛇が湧き上がってくる。
「ああああー・・あああー・・・」
マチルダも叫ぶ。
ディオンの生気を受け止めながら。
「あああ・・ひいいいー・・・」
ルナの身体が悪魔に侵食されていく。
もう戻る事は出来ない。
大トカゲに変身したアズートが満足そうに笑っている。
夕闇に包まれた教会の中、ルナとマチルダの金色の目だけが光っていた。