最終章 ルパンの敵はルパン-1
いっぽう、ルパンたちである。
監視カメラとコンピューターで自動制御されたミサイルや戦車砲を無力化し、要塞内部に現れたアンドロイドヤスミン軍団を撃退してから、次元と五右衛門からひとりはぐれたルパンは、なんと自分自身と剣を構えてにらみ合っていた。
自らをルパンそっくりに改造したサイボーグとなり、ふたたび姿をあらわした犯罪組織スコルピオンのボス、ミスターXである。
「……ところでお姫様はどこォ?」
「キミが勝てば必ず返してやるよ」
そんなミスターXの言葉をアタマから信じる気は無かったが、
「……マトモに殺してはつまらん、そこでお前をお前自身に殺させるのだ!!」
自分ソックリになってまで復讐しようと襲い掛かってくる、この男の執念だけは信じられた。
こうしてふたりの死闘が開始されたころ。別の場所では、ふたりの美女が戦いを続けていたのである。
□□□
ルパンたちの場所から地下深くに作られたドーム状の闘技場。
そこはすでに、不気味なタコの群れに埋め尽くされていたのだった。
「は、放しなさい……ヤメテッ!!」
ネチャネチャした粘液質の音を、かよわいヤスミン姫の悲鳴がかき消した。
彼女の裂かれたドレスの胸元や、長いスカートの中には、すでにミュータントタコがもぐりこんでいる。
ノーブラの左右の乳房に1匹ずつ、ミスターXの顔をしたタコが、ふくらみを触手でしぼりあげながら、先端に吸い付いてきた。
「あ、ああ……ダメぇっ!!」
切ない表情で泣き叫ぶヤスミンの声を聞いて、乳先に吸い付いた2匹は顔を見合わせる。
タコには耳のような器官は無い。
ただ、体内の軟骨の一部に、音を聴くための機能を備えているという。
そこから外敵の気配や命令の言語、そして姫の泣き声を聞きわけているのだろう。
互いに見合わせた目をニタリと微笑ませ、吸い付いた口の中の、あたたかな舌先を動かした。
「あっ、あああ……ヤメてェェ」
タコに吸われた口の中で、舌が器用に踊っていた。
タコの頭部に、口は無い。鳥のクチバシのようなタコの口は、8本の触手が生えたその中心にあって、捕食した獲物を食い千切って食べるのだが。
遺伝子操作の影響か、ミスターXに似たその顔には、第二のクチというべき器官が備わっていたのである。
するどい歯こそ持たないが、たくみな舌使いで相手を嬲る、悪魔のような男のクチが。
「ああ、アン……イヤ、いやぁん」
両乳首をくすぐられてはたまらず、ヤスミンは身をよじって声を上げてしまう。
デビルフィッシュ、悪魔の魚とはよく言ったものである。自然界のタコやイカたちにとっては良い迷惑なのだが。
そしてもう1匹。
スカートの中の両脚に割り込むミュータントタコが。
器用に触手で下着をずらし、あらわれた秘部にくちづけてゆく。
陰核へ吸い付きながら、舌を秘裂へと舐め下ろす。
「あ、はあァ……ァン、ソコ……ソコは許して……」
秘裂を通り過ぎた舌は、その先で息を潜めていた排便用の小穴にたどり着き、また来た道を戻ってゆく。
「舐めてはダメです……そ、ソコは」
恥辱に満ちた往復が繰り返され、ベッタリとタコの粘液をまぶされたそこは、はやくも雨後の水たまりのようにゆるみ、キラキラとぬかるみはじめていた。