第六十六章 母とディオン-4
「そうだ・・・マチルダ・・・・・。
お前は淫乱なメス犬なのだ。
娘の恋人の愛撫に感じておる」
「あっ・・・ひっ・・・・い・・・」
娘と母が互いを見つめあいながら、愛撫を受けている。
獣の心を植えつけられていく。
「よく見るのだ、ルナよ・・・・」
アズートの生臭い息が耳にかかる。
「ああぅ・・・んんん・・・ふぅ・・・ん」
ルナの心を、どす黒い欲望の世界へ連れていく。
「あれがお前の母だ、ルナ・・・。
国中の民が憧れる清楚な王妃の本当の姿なのだ」
「あっ・・・ああ・・・ああっ・・・」
母の声が聞こえている。
「感じておる・・どうじゃ、ルナ・・・?」
「あっ・・あふぅっ・・・・あああ・・・」
ルナの吐息も大きくなっている。
「お前のも母の血が流れておる・・・。
よく見るのじゃ・・・・・。
あの喜びに満ちた顔を」
「お母・・・様・・・・」
かすれた視界の中に母の姿がいた。
先ほどまで切なげに揺れていた母の瞳は、長いまつげに覆われ笑みさえも浮かんでいる。