第六十二章 ペニスの味-1
第六十二章 ペニスの味
(は・・・い・・・・。)
繰り返しルナは心の中でつぶやく。
「んん、ぐぅっ・・・んっ・・・・」
ぎこちなくルナの唇が滑っていく。
「んぐっ・・・んんんっ・・・ふぅっ・・・」
苦しそうに放す度に、老人の皺だらけの手で喉の奥まで誘導されてしまう。
(こん・・な・・・こんな・・・・)
ルナの頭は沸騰し、煮えたぎっていた。
咥えている。
司教様のペニスを。
「おおっ・・・おおおおお、ルナ」
アズート司教が声を絞り出す度に、生臭い匂いが口中に放たれていく。
何度も膨張を繰り返している。
「んっ・・んっ・・・んふっ・・・ぐぅ・・」
苦しい。
何もかも吐き出してしまいたかった。
すると、熱い息が耳元で囁いた。
「上手よ・・・ルナ・・・」
母が妖しい光を宿した瞳のまま、隣で見つめているのだった。
ディオンは放心したように祭壇に座り込み、足を投げ出していた。
いきり立ったコックが薄闇に浮かんでいる。