第六十二章 ペニスの味-2
「もっと・・・そう・・・ゆっくりと・・・」
何と淫靡な光景であろうか。
アズートの前にひざまずいた母が、ペニスを咥える娘を抱くようにして囁き、励ましているのだ。
「そう・・・息を吐いて・・・そう・・・・」
少しずつ苦しさが減っていく気がした。
「んっ・・・んふぅっ・・・んっ・・んっ」
幾分リズムを帯びながら、ルナの口の中をアズートの太いコックが滑っていく。
「そう、上手よぉ・・・・そう・・・」
「んんっ・・・んっんっ・・・ふっ・・・」
吐息のような声を耳に感じている。
「そうよ、ルナ・・・そう・・・・」
「んふっ・・・あはぁっ・・・うふぅっ・・・」
二人の声と吐息が、聖堂に響いていく。
ルナは不思議な官能を覚えていた。
あれ程おぞましく恐れていた行為が、何故か当たり前のように思えてくるのだ。
「そうよ、ルナ・・・美味しいでしょう・・・?」
(おい・・・しい・・・・)
母の言葉に、ルナは素直に思った。
「これは神聖な儀式なの、ルナ・・・。
司教様が清めてくださっているの」
(清めて・・下さる・・・)
そのフレーズが、自然とルナの心に溶け込んでいく気がした。