第五十九章 蘇る悪夢2-1
第五十九章 蘇る悪夢2
「おお・・・美しい・・・・」
シルクの衣を剥ぎ取ったルナの身体が聖堂の薄闇の中、鮮明に浮かび上がった。
「ああ・・・・・」
ため息が漏れた。
老人の視線が針のように突き刺さる。
ルナは幼い顔を俯かせると、赤く染めてしまうのだった。
染み一つない白い肌は、彫刻の如く均整が取れている。
幼いふくらみは、小さな塊りを乳輪に埋めたままツンと上を向いている。
くびれたウエストは丸みの帯びたヒップにつながり、ブルーの淡い茂みが縦に土手を作っている。
(は、恥ずかしい・・・・)
見られている。
自分の全てを。
この老人は誰なのか。
命じられるままに脱いでしまった。
何のために、ここにいるのだろうか。
「素晴らしい身体じゃ・・・・」
老人は喉を鳴らしながら視線を落とした。
ルナがディオンと命がけで手に入れたジューム国の聖剣がドレスと共に無残に置き去りにされ、その無垢な肢体を惜しげもなくアズートの前に晒している。