第五十九章 蘇る悪夢2-2
「見ろ、マチルダ・・・この美しさを」
誇らしげに言う。
「んふぅっ・・・ディオン・・・・」
「ああ・・・王妃・・様・・・・」
互いを愛撫しあっていた二人は、司教の声に振り返ると眩しそうに見つめた。
「本当・・・・綺麗よ、ルナ・・・」
「ル・・・ナ・・・・」
二人の声が、ルナには不思議に感じた。
何か懐かしい響きだった。
(だ・・・れ・・・・・?)
心の中に沸いた疑問を考える間もなく、司教の皺がれた腕が伸びた。
「あっ・・・・」
老人とは思えぬ程の強い力で引寄せた男は、法衣に包むようにルナを抱いた。
「んっ・・・・んぐっ・・・んんっ・・・」
無防備なルナの唇を塞ぐと貪るように味わっていった。
「んふぅっ・・・・んっ・・んふっ・・・」
生臭い匂いが口一杯に広がっていく。
突然の陵辱にルナの両腕は払いのける事も出来ず、男の法衣を掴むしかなかった。