第五十七章 逃亡-1 第五十七章 逃亡 「さがせっー・・・・」 兵士達の叫び声が森にこだましていた。 逃亡したルナ王女を探し出すよう、司教から命じられたからだ。 最初、兵士達は理不尽な命令に拒否しようとした。 だが、司教の両目から光が一閃すると、兵士達の瞳は灰色にそまっていった。 そして、城中の兵士達が少女を追って国中に散らばっていったのだ。