第五十五章 一年-1
第五十五章 一年
「んんっ・・・・ふぅ・・・・んんぐぅ・・・。」
コックを滑る王妃の唇が歪んでいく様をアズートは快感と、興奮を感じながら見つめていた。
(後一年で、ルナの過ぎ越しだな・・・)
(ああ、楽しみだ・・・)
心の中の会話は、アズートと悪魔の意識であった。
二つの邪悪な魂は融合し、互いの意識を持ちながら一人の老人としてマチルダを操縦していた。
老人の肉体は、マチルダが幼い頃に慕っていた僧侶を乗っ取ったものだ。
一目見た時から尊敬する僧侶の姿に、王妃は信用したまま心を操られたしまったのだ。
「んふっ・・・んふっ・・・んんっ・・・んふっ」
教会の祭壇にひざまずき、司教のペニスを懸命に味わうほど淫乱に調教されたのだ。
「ルナも清めてやる・・・。お前と同じようにな」
「嬉しい・・・」
マチルダの瞳は金色の輝きを失い、灰色に染まっている。
心は完全にアズートの意のままに操られ、最愛の娘ルナが司教様に清めていただけることを素直に喜んでいたのだった。
初めて、アズート司教に身体を許してから一年がたっていた。
連日続く調教に、王妃は身も心も捧げていた。
不条理な罠に捕らえられた王妃はジューム国いちの妖術を使うこともできず、アズートの性奴隷として生気を提供するメス犬となっていた。
その生気の源は国王であるマチルダの愛する夫であった。
アズートの薬と妖術により、何とか命は繋いでいたが日に日にやせ細っていく身体は見ていて痛々しいほどだ。
それでも、マチルダは司教の命ずるまま国王と交わり、その精気を吸い取っていった。