第四十七章 終わることのない懺悔-2
「な、何と・・・私が男のおぞましいモノを」
マチルダの透き通る肌が、赤く染まっていく。
それ以上の事はマチルダの口からは言えなかった。
夢の中で、獣の如く男のコックを咥えていたなどと。
まだ、何もかもが恥ずかしかった。
「それで・・・・?」
司教の声がうながす。
「は、はい・・・・」
上気した顔で王妃は続ける。
言わねば、清めてもらえないのだ。
尊敬する司教様が、罪を犯してまで汚れた自分と交わってくれるために。
全てを告白しなければ。
マチルダはゴクリと、喉を鳴らした。
今でも鮮明に頭に浮かぶ。
赤黒く彫りの深いペニスの形が。
「く・・・咥えていた・・のです」
熱い。
顔中が赤く染まっていくのがわかる。
「ああっー・・・」
両手で顔を覆い叫んだ。
神聖なる祭壇上で、淫靡な罪を告白している。
たまらなく恥ずかしかった。
早く救いの言葉が欲しい。
しかし、聖堂に司教の冷たい声が響いた。