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エロス・短歌倶楽部
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セックスに溺れる人たち-4

この会のメンバーには様々な人がいるのだと改めて思った。

「ありがとうございます、小説を書くんですか、凄いですね!
わたしには書けません、もしここでそうなったらそのことを書きますか?」

「はい、書きたいと思いますが、その時には名前は別名にしますので
ご安心を……」

「わかりました、ありがとうございました、真島さん、
お待たせしました、今度は緒上美智子さんですね。
実は彼女は一番初めに、わたしにお電話を頂いた方です、
ご主人が銀行にお勤めだとうかがっています。そうですよね、緒上さん」

緒上美智子は、二つあるソファの一番端に座って、皆の話を微笑みながら聞いていた。
女性も含めて、男性達は彼女が一番に気になっていた人物である。
皆、彼女の存在が、この場にあまりに相応しくないと感じていたからである。
それは、彼女が清楚な感じで、あまりに美しいからだった。

長い黒髪を綺麗に束ね、顔は瓜実顔でやや細長の日本的な美人である。
その存在は誰をも惹きつける魅力があった。
皆が、それぞれに話をしている中でも、彼女は彼らの視線を受けている。

「はい、わたくしはご紹介して頂いた緒上と申します。
綾川さんのあの時のお話を聞いた時、綾川さんのお気持ちに触れて嬉しかったのです。
いまこうして皆様のお話を聞いていますと、
会員同士での交わりということで、お話が進んでおりますよね……」

皆は、この美しい女性が次に何を話すのか気になっていた。
とくに男性達は、本当にこのような清楚で美しい女性を抱けるのだろうか……。
と思うだけで男の部分を固くし、彼女を見つめていた。
雅美は、緒上美智子を見つめながら言った。

「あの、この交わりとは、私の考えですが、
全ての方との交わりを意味しなくても良いのではと思います。
あまり好きでない方とは交わりとは、喜びにはならないと思います」

「ありがとうございます、綾川さん、
わたくしは、そう言う意味で言っているのではありません。
当然、会員になれば異性とのセックスは短歌の質を深めてくれることでしょう。
わたくしも実は賛成なのです。
わたくしが心配していますのは、わたくしのことなのです。
実は、お恥ずかしいのですが、主人とはしばらく交わっていないのです。
このようなわたくしを、男性がお相手をして頂けるのか不安なのです」

そう言うと、緒上美智子は恥ずかしいのか耳まで赤くなっていた。
それを聞いた男性達はほっとした。


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