第四十二章 非情な物語-3
『お前は淫乱なのだ・・・』
母であるマチルダ王妃の素直な心は洗脳され、淫靡な欲情に染まってしまったのだ。
(ダメッ・・・お母様・・・)
ルナは何度も叫んだ。
(その男は・・・・)
母が失ってしまった冷静な判断が、ルナには残っている。
『あああ、嬉しい・・いいのぉ』
灰色に染まった瞳が潤んでいる。
『もっとぉ・・・うふん、もっとぉ』
夢遊病者の如く宙を舞っている。
「お母様ぁ・・・」
金色の涙を溢れさせながら見つめている。
屈辱感が渦巻いていく。
『愛してるぞ、マチルダ・・・』
男が笑っている。
『あああ、私もぉ・・・』
マチルダの舌が絡んでいく。
男の汚れた唇を貪っていく。
『あふぅ・・・んんんん・・・』
男の膝の上で腰をくねらせている。
『愛してますぅ・・・』
『おおお、んふぅ・・・・むむむ』
男が笑っている。
マチルダの愛撫にむせながら。