第四十二章 非情な物語-2
それはとてつもなく長い時間にも思えたし、一瞬にも感じられた。
水晶の中を見ているようで、ルナは母の人生そのものを体験しているのである。
この物語から逃げる事は出来ない。
ルナはひたすら不条理な仕打ちに耐えながら見守るしかないのであった。
そう、それがルナの運命なのだから。
「あ、ああ・・・ふぅ・・・」
吐息が漏れる。
身体が反応している。
シルクのドレスに隠されたルナの豊かなバストは隆起し、一番熱い部分は愛液を溢れさす泉と化しているのだった。
許せなかった。
全てを知った今、母への残酷な仕打ちを見ている自分までも、どす黒い官能で縛り付ける悪魔の怨念に気も狂うばかりであった。
巧妙かつ狡猾な罠だった。
ルナ自身も味わった淫靡な夢による調教。
強烈な魔力を秘めた瞳で操った催眠術。
清純で無垢である程、その破壊力は増す。