第四十章 正体-8
「あうっー・・・・」
「どうしてバラスのかって・・・?」
更に激しく突き上げる。
「ああっー・・・あっあっ・・・」
堪らずしがみついたマチルダの耳元で囁く。
「お前はもう俺のものだからさ・・・」
勝ち誇ったように。
「お前はこれから一生、俺様の奴隷さ・・」
「あはぁっ・・・あっあっあっー」
「アズート司教様のなっ・・・・」
「あぅんっ・・・・あっ・・あんんっ」
(そんな・・・ひどいっ・・・)
マチルダは声も出なかった。
激しい官能が突き上がってくる。
「お前は俺の奴隷となり生気を捧げるのだ。勿論、夫である王の精気もな」
「あうっ・・あはぁっ・・・あっあっ・・・」
信じられない言葉が続く。
「お前の心は俺に支配される。
この事も記憶から消してやる・・・。
なぁに、造作ない事さ。
俺は魔王アズート様だからな」
「ああっー・・・あっ・・あっあっあっ」
(あ・・あく・・・ま・・・)
「だが、その前に俺の本当の姿を
見せてやりたかったのさ。
俺はお前に惚れていた・・・。
俺の精気で奴隷になるんだっ。
俺と繋がりながら昇っていくんだよ」
「い、いやっー・・・・」
何と卑劣な仕打ちであろう。
不条理なイタブリに翻弄され、心までもが汚されていく。
「いやぁ・・・・や・・・あっ・・あっ」
だがマチルダには、抵抗する力は残っていなかった。