第三十七章 僧侶と司教4-9
今だ。
今が、其の時なのだ。
「王妃マチルダよ・・・・」
たたみ掛けるように続ける。
「ああ・・・・あああ・・・」
王妃の瞳は銀色の光に釘付けになっている。
「お前はワシと交わる・・・・」
「はあぁっ・・はぁっはぁっ・・はぁっ・・・」
荒い息が激しくなっていく。
「お前を清めてやる・・・」
「あはぁっ・・・あああっ・・・ああっ」
見詰め合ったままの二人の身体は熱く火照り、ピッタリと身体を付けている。
「ワシは神じゃ・・・」
「あああ・・・はあぁっー・・・」
マチルダの右手はコックを握っていた。
それは泉の中に正に入ろうとしていた。
まるで自分から引き寄せているように。