第三十七章 僧侶と司教4-3
「嘘っ・・嘘です・・・そんな」
金色の瞳から涙が滲んでいた。
「何を言う・・・・。お前の指を見てみろ」
「ああっ・・・・いやぁ・・・」
マチルダは悲鳴を上げた。
何という事だろう。
自分の指が赤くはれ上がったコックに絡みついたまま、放そうとはしないのだ。
いや、放す事が出来なかった。
自分の意思に逆らい、指が動いている。
浮き出た血管をなぞっている。
「そ、そん・・・な・・・・」
自分の淫靡な行為に愕然としている。
「いやなら何故、放さない・・・・?」
男の言葉が追い詰める。
「い・・・やぁ・・・・」
(こんな・・・こんなぁ・・・・)
欲望が支配していく。
無意識に指が絡んでいく。
「ふふふふ・・・・・」
思わず笑みがこぼれる。
王妃が翻弄されている。
司教は征服感に満ちながら愛撫を続けていく。