第三十五章 僧侶と司教2-1
第三十五章 僧侶と司教2
「あっ・・・んんっ・・んんっー・・・」
男の皺がれた指が濡れた花園に忍び寄ると、マチルダの身体は敏感に反応した。
溢れ出る愛液で濡れたグリーンの茂みをなぞっていく。
「ああっー・・・あっあっあっあっ」
現実の快感は夢の中以上に強く感じた。
思わず男の顔を引き寄せていた。
「私が誰か分かるか、マチルダ・・・?」
男の声に、金色の涙を滲ませた瞳を薄っすらと開けた。
霞んだ視界に僧侶の顔があった。
少女の頃尊敬し、愛していた男である。
「ああああ、あふぅ・・・ああああ」
マチルダは嬉しかった。
蛇や魔物ではない。
僧侶様が気持ち良くして下さっている。
「アズートじゃ、アズート司教じゃ」
言葉の意味が分からない。
思考がぼやけていた。
「ああああ・・・あうっ・・・ああっ」
虚ろな瞳は宙をさ迷う。